不妊治療の転機(亀田IVFクリニック幕張2020年2月現在)

当院は亀田IVFクリニック幕張という名前からも、患者さまから「体外受精専門のクリニックですか?」と訊かれるこがありますが、そういうわけではありません。一般不妊治療(タイミング法・人工授精法)も治療として行っております。
4月以降は段階を追って複数名常勤医師も増えますので初診数も増やして対応させて頂く予定です。 先週の当院の体外受精説明会の資料を作成していたところ、妊娠卒業割合(ここ半年の妊娠卒業数/女性初診数)が85%となっており、あまりにも高すぎて誤解をあたえてはいけないと思い、追記させて頂こうと思います。
妊娠卒業割合は通院をされてきた患者さまの中での妊娠卒業した数ですので、その月に受診された方が妊娠された数字ではありません。
例えば、初診数が以前に比べて激減していれば妊娠卒業割合が100%を超えることもありますし、不妊治療のテレビ特集などがあった後は一過性に初診数が増えますので妊娠卒業割合が減ります。正しいデータを示すには受診した患者が結果どうなったかの方が大事ですので、下記の結果を参考にしていただければ嬉しいです。

具体的な数は差し控えますが、当院開設から2019年まで当院に受診した患者さま700名以上を対象にデータを抽出しました。
最後の通院から半年間受診されていない方を治療中断と判断しデータをまとめて見ました。その結果、妊娠せず途中で治療中断された方(他院転院なども含む)は約45%であり、50%以上の方は妊娠して卒業されていらっしゃいました。
妊娠された方が多いことは喜ばしいことですが、治療中断される方から私たちは学ぶことも多くあります。初回受診だけで中断された方が最も多く、一般不妊スクリーニング検査が終わる60日以内での治療中断が治療中断の60%以上になる結果となりました。この結果を見ると、私たち自身患者さまが望む診察を提供できていない可能性もございますので、今後解析を継続しより良い治療提供に努めたいと思っています。
次に、卒業された方の治療法の割合を示します。

当院では、人工授精や体外受精からの治療を希望される初診患者さまが増えておりますので、2018年度と比べて全体の妊娠卒業数の中でも体外受精で妊娠卒業した方の割合が増えております。体外受精の成績は過去のブログやホームページを参考にしていただきたいのですが、ここで知りたくなったのがタイミング・人工授精の患者さまの成績です。当院の治療成績をみると体外受精を除いた妊娠卒業患者はタイミング:人工授精が2:1くらいの割合です。人工授精の妊娠成績は比較的だしやすいのですが、タイミングでの妊娠成績は風疹ワクチン接種のために避妊したり、ピルを飲んだりしている期間を除かないといけないので、2019年の患者さまのカルテを全員分確認しました。
学会発表するような内容ではありませんが、皆さんの家族計画の参考にしていただければ幸いです。

文責:川井(院長)