当院の成績評価システム

「赤ちゃんが欲しい」という願いや「子供が可愛い」という思いは、“理屈”ではなく私たちの素直な感情です。同時に、科学的・客観的な評価に基づき結果を改善していくことは、医療従事者の使命でもあります。
患者様が単刀直入に知りたいことは、赤ちゃんが欲しいと思ってから授かるまでに、
「“どんな治療を”、“何回行って”、“どのくらいの期間で”、“費用はいくらくらいかかるの?” 」ということではないでしょうか。患者様の「知りたい」にお答えしていくためにも客観的な成績評価はとても重要になります。
体外受精にステップアップされた場合、生児出産に至るまでには以下のような諸々の評価項目が存在します。
・採卵で何個の卵が採れるのか?
・その採卵数の中で何個が成熟卵なのか?
・その成熟卵の中で何個の卵が正常受精するのか?
・その正常受精卵の中で何個が良好な胚として移植可能なのか?
・その移植胚が着床する確率は?
・その着床した胚が無事に成長して生児出産に至る確率は?
当院では、それらすべてをKPI(Key Performance Indicator = 主要な成績評価項目)としてモニタリングを行っています。このモニタリングにFileMakerというデータベースシステムを活用しているのですが、FileMakerをひとりひとりの患者様のカルテのように使用すると同時に、そこに記録された結果をKPI評価のデータとして分析します。毎月の平均採卵数、正常受精率、有効胚率、妊娠率などの評価項目をリアルタイムで確認できる自動評価システムが今年完成し、これにより、治療結果の報告を迅速にホームページに掲載できるようになりました。

「治療成績_妊娠率・流産率(2018.11~2019.10)」
http://www.kameda-ivf.jp/blog/post_39.html

「治療成績_年齢別回収卵数と当院の卵巣刺激方法のこと(2018.11~2019.10)」
http://www.kameda-ivf.jp/blog/post_40.html

「治療成績_培養成績と移植方法(2018.11~2019.10)」
http://www.kameda-ivf.jp/blog/post_41.html

これらのデータから、おおよその流れを推測でき、精神的負担を少しでも和らげることができればと願っております。また、KPIによるリアルタイム評価システムは、私たち医療従事者が安定した成績を提供できているかチェックするモニタリングシステムであると同時に、更なる成績改善を客観的に評価するツールでもあります。
「記録をしっかり残し」、「その記録を客観的に評価し」、「評価結果を開示する」ということがいかに大切かということを感じさせられた一年でした。
来年は、これらの構築されたシステムを活用して更なる飛躍をしながら一人でも多くの患者様の夢がかなえられるよう努力していきたいと思います。

文責:筋野(品質管理担当室長)